新築したら庭に木を植えたい、とお考えになる方は多くいらっしゃいます。
「せっかくだから豪華で威厳のある木にしたい」「綺麗な花が咲く木を植えて、家を鮮やかにしたい」「縁起の良い木を植えて、幸せに過ごしたい」
ご家庭によって植木に対するニーズは様々。実際に植木を選ぶ際には、どの種類にすればよいか迷ってしまいますよね。
そこで本記事では、「シンボルツリー」や「縁起物」として、多くの家庭に植えられている人気の木を30種類、厳選してご紹介します。
それぞれの魅力や木に込められた意味、適切な育て方などを解説していますので、ぜひ植木選びの参考になさってください。
シンボルツリーにぴったりな植木を選ぼう
新築の際には、「シンボルツリー」を庭に植えるケースが多いです。
シンボルツリーとは、その家の象徴となる木のことで、家を彩ったり、家族のプライバシーを守ったりする効果があります。
- 外観を彩り、家の雰囲気を変えられる
- 外からの目隠しになり、プライバシーが確保できる
- 住まいや家族と共に成長できる
- 縁起物として家庭に福を招く
シンボルツリーを選ぶときに大切なこと
シンボルツリーを選ぶ際に大切な要素は、大きく分けて以下の4つです。
- 常緑樹か落葉樹か
- 背丈は高いか低いか
- どのような見た目になるか
- 管理がしやすいかどうか
常緑樹か落葉樹か
まず、木には大きく分けて、「常緑樹(じょうりょくじゅ)」と「落葉樹(らくようじゅ)」2つの種類があります。
常緑樹……特定の季節に葉を落とさず、一年中枝や幹に葉が付いている樹木のこと。
落葉樹……特定の季節(主に秋)になると毎年葉を落とし、特定の季節(主に春)になると新しい葉を付ける樹木のこと。
常緑樹は1年中葉っぱを付けていますので、家を隠す役割を途切れることなく果たし、庭の外観を一定に保ってくれます。
また、落ち葉が少なくなるため、落ち葉による害虫被害も少なくなるなどのメリットがあります。
反対に落葉樹は、葉が落ちる代わりに、特定の季節に色鮮やかな花や実を付ける品種が多いです。
四季の移り変わりも味わえるため、生活に深い趣を与えてくれます。どちらの樹種が家族の趣向や生活に合っているかを考えてみましょう。
背丈は高いか低いか
また、背丈の高低も大切な要素です。家の2階、3階に届くような高い木を選べば、しっかりと家を隠す事ができるうえ、家に風格を持たせることができます。
また、背丈が低い木は密集した印象を与えるため、花の美しさがダイレクトに伝わったり、地面を覆い隠したりする効果があります。
シンボルツリーに何を求めるのか、を考えることが大切です。
どのような見た目になるか
そして見た目の美しさや可愛らしさ、風格も大切です。
「家を鮮やかに彩りたい」「家を緑で覆い隠したい」「清涼感のある印象にしたい」「南国の雰囲気を出したい」など、それぞれのニーズに合わせて植木の品種を選びましょう。
管理がしやすいかどうか
最後に、本当にその木を管理できるか、ということも考えてみましょう。
たとえ見た目が美しく風格があったとしても、普段の生活で手に負えないような木はシンボルツリーに向いていません。
手入れが大変でもその木と暮らしたいのか、できるだけ手の掛からない木が良いのか、一度考えてみてください。
シンボルツリーとしてオススメの植木20選
まずは、シンボルツリーとしてオススメの植木をご紹介します。
それぞれの特徴を踏まえて、家庭や住まいに合った種類を選んでみてください。
1 オリーブ

光沢を放つ葉と食用にもなる実が特徴
| 分類/樹高 | 花言葉 | シンボルツリーとしての魅力 |
|---|---|---|
| 常緑樹/2m~ | 「平和」「知恵」 | 葉の色と形が美しい |
モクセイ科の常緑樹。風格がありながらも背丈がそこまで伸びないため、管理がお手軽で人気があります。
葉に特有の光沢があり、風に吹かれるとキラキラと光って見えるのが魅力です。初夏には白や黄色の可愛らしい花を咲かせ、その後に成る実は食用にもなります。
植え付けは極端な気候(真冬真夏)を除けばいつでも可ですが、3月中旬から5月中旬が適時。乾燥に強く、根付いた後は頻繁に水やりをする必要はありません。ただ、基本的に高湿温暖を好むため、乾燥する冬や実の成る時期(9~11月)は水を枯らさないように気をつけましょう。
2 シマトネリコ

葉っぱの色が明るく、家に清涼感を与えてくれます
| 分類/樹高 | 花言葉 | シンボルツリーとしての魅力 |
|---|---|---|
| 常緑樹/10m~15m | 「荘厳」「偉大」 | 高い背丈ながら涼しげな雰囲気がある |
モクセイ科の常緑樹。木自体が丈夫で背も高くなるため、威厳のあるシンボルツリーとして人気があります。
葉の色が明るく清涼感があることから、背丈ほど圧迫感を与えないのも魅力です。和風の家でも洋風の家でも合わせやすい柔軟性もあります。
植え付けは3月~4月が適時。植え付けた直後は添え木が必要になります。
また、成長後は10m以上になるため剪定をしましょう。剪定は基本的に年中可能ですが、真冬だけは避けてください。葉っぱの量が多くなると風通しが悪くなるため、上方向に伸びる枝を切って整えましょう。
3 ユーカリ

日本でもよく植えられ、虫除け効果も
| 分類/樹高 | 花言葉 | シンボルツリーとしての魅力 |
|---|---|---|
| 常緑樹/5m~100m | 「新生」「思い出」 | 涼しげな印象を与えてくれる |
フトモモ科の常緑樹。主な自生地はオーストラリアで、本場では100mを超えるものもあります。
シルバーリーフと呼ばれる銀白色の葉っぱが美しく、涼しげな印象を与えてくれるのが魅力です。また、枝葉や花から良い香りを放ち、その香りには虫除けやリラックス効果があると言われています。
植え付けは春から初夏、ないしは秋が適時。乾燥気味の土を好むため、根付いてからは特に水やりをする必要はありません。風通しが悪くなるとカイガラムシという害虫がつきやすくなるため、発生したらブラシ等でこするようにしましょう。
4 ミモザ(アカシア)

黄色くてふわふわした花が特徴的
| 分類/樹高 | 花言葉 | シンボルツリーとしての魅力 |
|---|---|---|
| 落葉樹/5m~ | 「感謝」「優雅」 | 房状の黄色く可愛い花が咲く |
マメ科の落葉樹。黄色くてふわふわした可愛らしい花を咲かせるのが特徴的で、フラワーリースなどにも用いられます。
その黄色い花と銀白がかった緑色の葉っぱの対比が美しく、シンボルツリーとして人気を博しています。
植え付けは春か秋の暖かい日が適時。乾燥気味の土地を好むため、根付いてからの水やりは特に必要ありません。夏場に雨が降らず、土が乾いて来たときは多めの水をあげましょう。移植を嫌うため、一回植え付けたら植え替えはできません。
5 ソヨゴ

過度な手入れをしなくても綺麗に育ちます
| 分類/樹高 | 花言葉 | シンボルツリーとしての魅力 |
|---|---|---|
| 常緑樹/5~10m | 先見の明 | 育てる手間が少ない |
モチノキ科の常緑樹。風に揺れるとカサカサという音を立てることから、「ソヨゴ(そよぐ)」という名前が付けられました。
植え付けてから早い段階で木の形が整い、ゆっくりと成長していくため、手間のかからない植木として人気を博しています。落ち葉が少なく害虫が付きにくいことも、シンボルツリーとして愛される理由のひとつです。
植え付けは4~5月が適時。植え付けしたばかりの頃は、土の乾きを意識して多めの水を与えます。一度根付いた後は、夏場以外に水やりをする必要はありません。
6 ハナミズキ

赤や桃色の鮮やかな花を咲かせます
| 分類/樹高 | 花言葉 | シンボルツリーとしての魅力 |
|---|---|---|
| 落葉樹/4~10m | 「華やかな恋」 | 春に鮮やかな花を咲かせる |
ミズキ科の落葉樹。4月頃になると赤やピンクや白の華やかな花を咲かせ、春の訪れを知らせる木として人気を博しています。
春に咲く花としては息が長く、開花してから3週間前後にわたり楽しめるのも魅力です。また、市や区の花に指定されることも多く、街路樹としても活躍しています。
植え付けは落葉後の10月~2月の間(真冬を除く)が適時。根付いてからは基本的に水やりは必要ありませんが、夏場は土が乾きやすいため、適宜水をあげます。
また、梅雨から秋口にかけて「うどんこ病」という光合成ができなくなる病気にかかることがあるため、表面が白く覆われた葉っぱが現れたら切り取りましょう。
7 ヤマボウシ

ハナミズキよりも優しい色合いが人気
| 分類/樹高 | 花言葉 | シンボルツリーとしての魅力 |
|---|---|---|
| 落葉樹/5~15m | 「友情」 | 華奢で優しい印象を与える |
ミズキ科の落葉樹。ハナミズキと非常に似た見た目をしていますが、華やかなハナミズキの花に対し、ヤマボウシは里山に咲く花のような優しさを演出してくれます。
東アジアを中心に生息しており、日本の気候風土に相性が良く、手入れのコストが掛からないためシンボルツリーとして人気を博しています。
植え付けは12月~3月が適時(休眠期間)。ヤマボウシはゆっくりと成長し、最終的には背丈が10mを超えるため、ある程度余裕を持てる場所に植えるのがおすすめ。
一度根付いてしまえば基本的に水やりは不要。日照りが厳しい時期は、朝方に水を多めにあげましょう。
8 キンモクセイ

秋になると特有の香り高さが味わえます
| 分類/樹高 | 花言葉 | シンボルツリーとしての魅力 |
|---|---|---|
| 常緑樹/5~6m | 「謙虚」「初恋」 | 独特の良い香りが味わえる |
モクセイ科の常緑樹。10月頃になるとオレンジ色の花を咲かせることから、秋の訪れを知らせる風物詩としても知られています。
独特の上品で甘い香りが特徴的で、花の満開時には辺り一面に良い香りが漂うため、シンボルツリーとして人気が高いです。
植え付けは3~4月が適時。水はけの良い土壌を好むため、根付いてからの水やりは必要ありません。過度に湿気を含まないように気をつけます。
また、秋に花を付けるため、春先から夏にかけての準備期に剪定をするのは避けましょう。
9 ジンチョウゲ

手鞠型に密集して咲く花が可愛らしく人気に
| 分類/樹高 | 花言葉 | シンボルツリーとしての魅力 |
|---|---|---|
| 常緑樹/1~1.5m | 「栄光」「不滅」 | 手鞠のような可愛らしい花を咲かせる |
ジンチョウゲ科の常緑樹。3月頃になると特有の甘い香りを漂わせる、春の風物詩としても有名な植木です。
花が密集して咲き、手鞠のような丸い形に形成されるため、見た目の可愛らしさも人気の一因に。また、葉は厚く緑色が深いため、花とのコントラストも魅力です。
植え付けは3月~4月、9月~10月が適時。根が比較的浅いので、夏場の土が乾燥している時には水をあげましょう。日差しが弱い場所でも育つため、そこまで日当たりを意識する必要はありません。
また、赤くて小さな実が成りますが、猛毒なので食べてはいけません。
10 クチナシ

梅雨になると真っ白に咲き誇り雫が映えます
| 分類/樹高 | 花言葉 | シンボルツリーとしての魅力 |
|---|---|---|
| 常緑樹/1~2m | 「喜びを運ぶ」 | 大型の白い花を咲かせる |
アカネ科の常緑樹。深い緑色の葉っぱと、大きな6枚の白い花のコントラストが鮮やかな、梅雨を代表する木です。
白い花はフェルトのような優しい質感で、花が咲くと周囲に甘い香りを漂わせます。背丈が低いため、背丈の高い木と合わせたり、土を隠す役割として植えられたりすることが多いです。
植え付けは4~5月、秋なら9月が適時。ある程度大きくなると植え付けしにくいため、根が出た段階で植えるのがオススメ。
乾燥に弱いため、土が乾いたら積極的に水を与えます。また、枝が密集しやすいので、風通しを意識して混み合った枝を剪定しましょう。
11 アジサイ

梅雨の代名詞的存在で、雨季を多様な色で彩ります
| 分類/樹高 | 花言葉 | シンボルツリーとしての魅力 |
|---|---|---|
| 落葉樹/30cm~3m | 「団らん」「家族」 | 梅雨に家を鮮やかに彩る |
アジサイ科の落葉樹。梅雨になると鮮やかな花を密集して咲かせるため、家全体の雰囲気を変えてくれる効果があります。
品種が非常に多様で、色だけでも青・紫・ピンク・緑・黄色・白など、よりどりみどりです。複数の色を合わせたり、色によって異なる花言葉を意識しながら選んだりする楽しさもあります。
植え付けは落葉期の冬が適時。毎年花を咲かせるためには剪定が非常に重要です。1つの枝からは隔年(2年に1回)で花を咲かせるため、今年花を咲かせた枝を切り、その下の枝を残しておく必要があります。

12 イロハモミジ

家でも紅葉が楽しめるのは大きな魅力
| 分類/樹高 | 花言葉 | シンボルツリーとしての魅力 |
|---|---|---|
| 落葉樹/5m~ | 「美しい変化」「大切な思い出」 | 秋に美しい紅葉が楽しめる |
ムクロジ科の落葉樹。秋の風物詩としても有名で、10月頃になると色鮮やかな紅葉を味わえるのが最大の魅力です。
シンボルツリーとしては1本立ちのすっきりしたタイプがオススメで、1本だけでも庭の主役となってくれます。特に和風テイストの住宅と相性が良く、家全体の雰囲気を上手く調和させる効果があります。
植え付けは11月~3月の落葉期が適時。イロハモミジの美しさを維持するためには、適切な剪定が欠かせません。枝分かれが細かいため、放っておくともっさりとした樹形になってしまいます。
落葉期になったら、樹形を整えるための剪定を行いましょう。
https://www.rizzlescon.net/news/20190726-10.php
13 サクラ

種類や育て方を選びますが、春に最高の趣を味わえます。
| 分類/樹高 | 花言葉 | シンボルツリーとしての魅力 |
|---|---|---|
| 落葉樹/3m~10m | 「精神美」「純潔」 | 春の風情を間近で味わえる |
バラ科の落葉樹。春の風物詩の中では最も有名で、誰もが一度は見たことがある人気種。
ただし、一般的なサクラ「ソメイヨシノ」は家庭で育てるには大きすぎるため、背丈があまり高くならない「カワツザクラ」「シダレザクラ」などがオススメです。
植え付けは12月~3月の落葉期が適時。一度根付けば基本的に水やりは必要ありません。
サクラはテング巣病という病気にかかりやすいため、箒のように細かく枝分かれしている部分を見つけたら、しっかりと切り取りましょう。
14 スモークツリー

煙のようにふわふわした花が特徴的
| 分類/樹高 | 花言葉 | シンボルツリーとしての魅力 |
|---|---|---|
| 落葉樹/3~4m | 「儚い青春」 | 可愛らしく家をカバーしてくれる |
ウルシ科の落葉樹。スモーク(煙)の名前通り、煙のようにモクモクした形の花が特徴的な植木です。
一定の背丈があり、ピンク色でふわふわした見た目をしているため、家を可愛らしく彩りながらも、しっかりと目隠しの役割を果たしてくれます。
植え付けは落葉後、4月頃からが適時。湿気を嫌うため、水を与える時は土が完全に乾いてからにしましょう。
暑さや寒さにも比較的強いため、特別な管理や手入れが必要ないのが魅力のひとつです。
15 アオダモ

山中の雰囲気が味わえるため、近年人気に
| 分類/樹高 | 花言葉 | シンボルツリーとしての魅力 |
|---|---|---|
| 落葉樹/5~15m | 「幸福な日々」 | 山の雑木のような雰囲気が出る |
モクセイ科の落葉樹。一定の背丈があり、かつ自然な樹形に育つため、山中のような雰囲気が出る植木です。
4月頃になると白くてふわふわな花を咲かせ、家を優しい印象に仕上げることができます。また、野球のバットに採用されるほど丈夫な性質を持つため、育てやすいシンボルツリーとして人気があります。
植え付け時期は落葉後の11~5月が適時。乾燥を嫌うため、時期に関わらず土が乾燥したら水をあげましょう。病気にはかかりにくいですが、テッポウムシ(カミキリムシ)が幹をかじってしまうケースがあるため、木くずが目立ちはじめたら幼虫の駆除を行います。

16 ドウダンツツジ

一年を通して違った味わいがある人気種
| 分類/樹高 | 花言葉 | シンボルツリーとしての魅力 |
|---|---|---|
| 落葉樹/2~5m | 「節制」「上品」 | 落葉樹ながら1年中楽しめる |
ツツジ科の落葉樹。春にはつぼ状の花を咲かせ、秋には紅葉するため、一年中楽しめる落葉樹として人気があります。
洋風住宅、和風住宅ともに相性が良い色合いで、枝が密集しているため目隠しとしての性能も高いです。
植え付け時期は3~4月、もしくは落葉後が適時。一定放置していても綺麗な形になりますが、自然な樹形に育てるためには、伸びすぎた枝や重なった枝、古くなった枝を根本から切り取りましょう。
17 カツラ

背が高く、葉っぱは可愛らしいハート型
| 分類/樹高 | 花言葉 | シンボルツリーとしての魅力 |
|---|---|---|
| 落葉樹/20~30m | 「不変」 | ハート型の可愛い葉を持つ |
カツラ科の落葉樹。ハート型の可愛らしい葉っぱが人気で、風に揺らがれる葉は柔らかな印象を与えてくれます。
背丈が最終的には20~30mほどにもなり、新緑が深いため、街路樹としても活躍しています。秋になると葉が黄色くなり、複数の季節で楽しむことが可能です。
植え付けは落葉後の10月~3月が適時。樹高が20mを超える高木なため、植える際には地中内の基礎や埋設物を確認する必要があります。
植え付けてから2年ほどは、土が乾き次第多めの水を与えましょう。
18 ニオイシュロラン

南国の雰囲気が味わえるとして近年人気に
| 分類/樹高 | 花言葉 | シンボルツリーとしての魅力 |
|---|---|---|
| 常緑樹/3~6m | 「真実」 | エキゾチックな雰囲気が出せる |
センネンボク属の常緑樹。少し珍しい種類で、多くはニュージーランドに生息しています。
南国を思わせる尖った葉っぱが特徴的で、エキゾチックな雰囲気を演出できるのが大きな魅力です。他の南国系の植木とは違い、日本の風土でも育つため、シンボルツリーとして採用されることがあります。
植え付けは暖かくなった4~5月頃が適時。管理自体はそれほど難しくなく、枝が生えてこないので頻繁な剪定は必要ありません。
19 コニファー

円錐状になっているのがコニファーです
| 分類/樹高 | 花言葉 | シンボルツリーとしての魅力 |
|---|---|---|
| 常緑樹/1.2m~1.8m | 「永遠」 | 手入れがしやすく緑を維持できる |
園芸用のヒノキやマツなどの総称で、基本的に常緑樹。山のように生い茂るものや、円錐状に形成されるもの、葉っぱが銀色に帯びるものなど、数多くの品種があります。
背丈が低くて管理しやすく一年中葉が落ちないため、手軽に緑を維持できることで人気を博しています。クリスマスにはモミの木がわりにデコレーションできる魅力もあります。
植え付けは3月~4月。基本的に放置しても葉が枯れることはありませんが、葉が横や縦に広がっていくので、簡単な剪定を行うことで美しさを維持できます。

20 エゴノキ

新緑の季節には白くて可愛らしい花が咲きます
| 分類/樹高 | 花言葉 | シンボルツリーとしての魅力 |
|---|---|---|
| 落葉樹/7~15m | 「壮大」 | 雑木林のような自然の趣がある |
エゴノキ科の落葉樹。雑木林を思わせるような自然の趣が人気の植木です。
5月頃になると釣り鐘状の白い花を咲かせるのも魅力。和洋問わず、住宅との相性が良いため、古くから庭木として親しまれてきました。
植え付けは2~3月。伸びすぎた枝は剪定する必要がありますが、自然樹形が美しい品種ですので、軽く間引く程度に留めるのがオススメです。
湿気を含む土壌を好むため、水やりはこまめに行いましょう。
新築にぴったりな縁起の良い植木を選ぼう
シンボルツリーとしての役割だけでなく、家族の幸せを願って縁起の良い植木を選ばれる方も多くいらっしゃいます。
続いては、幸運をもたらすとされる植木の種類と、効果的な植え方をご紹介します。
縁起の良い植木を選ぶときに大切なこと
「縁起の良さ」と一口に言っても、その効果は様々。
「お金が集まる」「厄除けになる」「健康に暮らせる」「子孫繁栄」「商売繁盛」など、それぞれの木に込められた意味を理解することが大切です。
そのうえで、自分たちがどのように暮らしていきたいかを考え、家族にぴったりな植木を選んでいきます。
家族の想いを込めた木を植えて、木と一緒に成長しながら幸せな家庭を築いていきましょう。
縁起の良いオススメの植木10選
1 ナンテン

「難が転じる」に掛けられた縁起物
| 植える方角 | 意味・効果 |
|---|---|
| 南西 | 「難が転ずる」「願いが成就する」 |
メギ科の常緑樹。赤くて小さな丸い実を付ける、可愛らしい植木です。
難(ナン)が転(テン)ずるという意味を持ち、古くから縁起の良い木として、門松などの正月飾りに使われてきました。
植える方角は南西が吉。ただし、白い実を付けるナンテンの場合は北東、北、北西が良いとされています。
ナンテンには、樹高が家の庇(ひさし)を超えるとお金が集まるという言い伝えがあります。適切な剪定を行い、綺麗に伸びた美しいナンテンを育ててみましょう。
2 ヒイラギ

トゲトゲの葉っぱが厄除けに
| 植える方角 | 意味・効果 |
|---|---|
| 北東、北西、北 | 「(運命を)開く」「魔除け」 |
モクセイ科の常緑広葉樹。トゲトゲとした葉っぱが特徴で、耐寒性があり丈夫な植木です。
その葉の鋭さから「魔除け」として、日本海外を問わず重宝されています。
植える方角は北東(鬼門)、北西、北が吉。
風水において北は凶の方角とされているため、「悪いものから家を守る」という意味を込めて、魔除け効果のあるヒイラギを北面に植えるご家庭が多いです。
北東のこと。鬼(悪い気)の出入り口として恐れられ、古くから不吉な方角だと言われています。
家の間取りを考える際に、鬼門を重視される方も多いです。

3 クロガネモチ

「苦労がなく金持ち」と掛けられる縁起物
| 植える方角 | 意味・効果 |
|---|---|
| 西 | 「苦労がなく金持ち」「出世」 |
モチノキ科の常緑樹。ナンテンと似た赤い実を付ける植木です。
「苦労がなく金持ち」という語呂合わせから、「金運が上がる」「出世する」などの意味を持つ縁起物として重宝されています。
また、別名を「フクラシバ」といい、「福来」との語呂合わせから縁起が良いとも言われています。
植える方角は西。西は金運を呼ぶ方角とされており、クロガネモチと相性が良いとされています。
語呂合わせだけでなく、花が咲かない期間に長く赤い実を付けることからも縁起が良いとされています。
彩りが長く続くクロガネモチは、多くのご家庭で取り入れられています。
4 シャクナゲ

花に品格があるため、縁起物として植えられます
| 植える方角 | 意味・効果 |
|---|---|
| 南西 | 「長寿」「品格のある美しさ」 |
ツツジ科の常緑樹。「ツツジの女王」とも呼ばれ、品格のある綺麗な花を咲かせる植木です。
その美しさから陽木(縁起の良い木)として庭木などで多く植えられてきました。
「不老長寿」という花言葉もあり、シャクナゲの木で作られた杖を使うと長生きができる、という言い伝えもあります。
植える方角は南西。南西は家庭運を司る方角で、長寿を表すシャクナゲと相性が良いのです。
また、南西は「裏鬼門」と呼ばれ、綺麗な空間を保つ必要があります。そのため、美しさに長けるシャクナゲを裏鬼門に植える方は多いです。
南西のこと。鬼門同様、住宅の風水では重視される方角です。基本的に不吉な方角とされており、清潔さを保つことが大切と言われています。
5 ツツジ

花の数と咲くスピードから「商売繁盛」の意味が込められています
| 植える方角 | 意味・効果 |
|---|---|
| 東、南東、南西 | 「商売繁盛」「結婚」 |
ツツジ科の総称。種類が非常に多く、様々な色形の花を咲かせる木です。
花が次から次に咲くことから、「商売繁盛」の意味を持ち、古くから縁起が良いとされてきました。
また、ツツジは寿命が長いことでも有名。長寿の木にあやかり、家族の健康を願って植えるケースもあります。
植える方角は東、南東、南西。特に南東は商売に関わる方角で、大木を一本植えると繁盛すると言われています。
南東に木を植える場合、枝が生い茂る木は風水的にNGで、落葉樹を植えるのが吉とされています。そのため、ツツジの中でも落葉樹に分類されるものを選ぶと良いでしょう。
6 ライラック

5枚花びらのライラックは幸運の象徴
| 植える方角 | 意味・効果 |
|---|---|
| 南東 | 「トラブルを寄せ付けない」 |
モクセイ科の落葉樹。日本では主に北海道に生息し、薄紫色の可愛らしい花を咲かせる木です。
ライラックには「トラブルを寄せ付けない」という意味があり、植木として取り入れることで、家庭の厄除けになると言われています。
植える方角は南東。南東には香り高い落葉樹を植えるのが吉とされており、ライラックと相性が良いのです。
ライラックの花は通常4枚の花びらから構成されますが、稀に5枚の花びらを持つライラックが存在します。これは「ラッキーライラック」と呼ばれ、幸運の象徴と言われています。
7 レモン

黄色い柑橘類は金運の象徴
| 植える方角 | 意味・効果 |
|---|---|
| 西 | 「金運に恵まれる」 |
ミカン科の常緑樹。秋から冬にかけて実をつけ、収穫できる植木です。
レモンに限らず、柑橘系の果物は金運アップに繋がるとされています。
植える方角は西。西は金運に関わる方角で、特に黄色のモノを置くと金運が上がると言われています。黄色いレモンと西の方位は非常に相性が良いため、植木として採用される方が多くいらっしゃいます。
8 ローリエ(ゲッケイジュ)

古代から勝利と栄光の象徴と言われています
| 植える方角 | 意味・効果 |
|---|---|
| 北西、西 | 「災害から人を守る」 |
クスノキ科の常緑樹。古代ギリシャでは太陽神アポロンの木とされており、勝者を称える際にローリエの葉で作った冠を贈る文化がありました。
そこから転じて「勝利と栄光」という意味を持つようになり、主にヨーロッパでは悪魔や災害から人を守る木として、現代でも多くの家庭に植えられています。
植える方角は北西、西。西の方角に背の高い常緑樹を植えるのが吉と言われています。これは、西からの風を防ぎ、家を守ってくれる効果があるためです。
ヨーロッパだけでなく、日本でも縁起物として扱われるローリエ。記念樹として植えられたり、オリンピックのロゴに使われたりもしています。
風水的には気の流れを整える効果があると言われており、シンボルツリーとして庭木に採用される方も多くいらっしゃいます。
9 ザクロ

実が沢山詰まったザクロには子宝繁栄の意味が
| 植える方角 | 意味・効果 |
|---|---|
| 北 | 「子宝に恵まれる」「安産」 |
ミソハギ科の落葉樹。秋から冬にかけて実をつけ、食用としても楽しむことができます。
ザクロは小さな実の集合体であることから、世界各国で「子孫繁栄」のシンボルとして扱われています。庭に植えると「賢い子どもが生まれる」という言い伝えもあり、シンボルツリーとしても人気が高いです。
植える方角は北。北は子宝や家庭に関する方位で、ザクロの性質と相性が良いためです。
日本ではザクロを縁起の悪い木と捉える場合もあります。ザクロは実が割れるため、「身が割れる(体調を崩す)」を連想させるためです。
特に南に植えるのは良くないとされているため、植える際には南を避けるようにしましょう。
10 ウメ

香りが良く、シンボルツリーとしても人気
| 植える方角 | 意味・効果 |
|---|---|
| どの方角でも吉 | 「幸運」「子孫繁栄」「長寿」 |
バラ科の落葉樹。日本では古来より馴染みが深く、春の風物詩としても有名です。
「松竹梅」と言われるように、日本では縁起が良い木の象徴。冬の寒さに耐えて、春にいち早く花を咲かせるウメは、「幸運」や「長寿」の意味を持ちます。
植える方角は、基本的にどの方角でも吉。ウメに対する解釈は諸説あり、それぞれの方位に良い効果があると言われています。
新築の植木についてのまとめ
本記事では、新築にオススメな植木をご紹介しました。
家族の趣向や理想の生活を踏まえながら、自分たちにぴったりな木を植えてみましょう。
なお、当サイト『コノイエ』では、新築を建てるときに役立つ情報を随時まとめております。
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